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November 10, 2005

みなと横浜に桃色ゲリラ襲来!

この地球上をイラク戦争開戦の不安が覆っていた2003年初頭、日本でも多くの良民たちが立ち上がり、「NO WAR!」「殺すな!」の声を響かせていたものだが、わずか3年の内に退潮(と見えるのも商業マスコミの情報操作のおかげでもあるのだが)。代わって右傾化の波が押し寄せ、いまや憲法九条までが風前の灯といった状況であるが、この時代に生きる私たちが最早戦前どころか「戦中世代」と後世の人々に呼ばれることになるかもしれない、なんてことは同時代の日本に生きる多くの人々にとってはどうでもいいことなんでしょうね。
ということで、最近のアーティストたちは日常をどのように過ごしておるのだろうか、時代に真摯に向き合っているのだろうか、それとも背を向けているのだろうかと思案していた平日の昼下がり、03年以来反戦運動を継続してきた2つの対照的なアートグループがタイミングよくこの美しい横浜に集結、という情報をキャッチしたので、早速ycan.jpのレポーターとして足を運んでみました。


新旧美術家集団のタイマン勝負


二つのグループとは、創造都市・横浜で生まれた「ノーウォー美術家の集い」と猥雑都市・東京新宿で生まれた若い美女たちの反戦集団「桃色ゲリラ」。
「対照的な」と表現したのは、世代や容姿の違いばかりでなく、前者が戦争体験者を中心とした高齢の美術家たちと彼らを支持する下の世代(といっても50代以上が多数派を占める)で構成され、事務局は労働運動経験者ありのベテランのガチガチイデオロギー保菌者たちによって運営される集団。後者はイデオロギーは希薄だが、「おかしいことをおかしいと言ってどこが悪い」という行動原理を貫き実践してきたアーティスト増山麗奈が率いてきたお肌も曲がり角直前のピチピチチャプチャプギャル集団。
こんな対極的な両者があいまみえるというのだから、立ち会わなければ損、とばかりに駆けつけたわけであるが・・・・。


ノーウォー美術家の集い横浜展関連企画
「戦後60年記念シンポジウム ・・・・・戦争と美術 今を取り巻く状況・・・・・」

場所:大桟橋入り口「波止場会館」
テーマ/戦争と美術。司会/稲木秀臣(美術家、横浜美術協会会員)
パネリスト/赤津侃(美術評論家)、金澤毅(美術評論家)、池田龍雄(美術家)、
上條陽子(美術家)、増山麗奈(美術家)

と、美術界にも厳然とした地位を築いた諸先生方と増山麗奈が横に並ぶ光景は一瞬民主的に見えたのだが、はてさてどうなることやら。

まずは司会の稲木氏により平和憲法が生まれた戦後の風景と米原子力空母の母港化が画策される横須賀という日本の現在が語られ、赤津、池田、金沢、上條、増山という順でそれぞれの反戦の意志が語られたのだが、一人に与えられた時間が7,8分とはコリャ短すぎる。案の定しょっぱなの赤津氏は20分を超える弁舌。戦中の戦争画が70年代になってやっと公開されるという歴史的経緯から始まって70年代に旅した東欧における現地のアーティストたちによる表現の自由を希求した戦いなど盛りだくさんの内容を語れば、こりゃ致し方ないわな。続く池田氏が自らの特攻隊経験と今世紀の戦争がテロを上回る報復による凄惨な光景を生み出している現状を分析。そんな時代に沈黙を決め込む美術家への懸念を表明すれば、満州生まれの金沢氏は今年開催されたアンチ戦争の展覧会の評価、上條陽子氏は99年から交流を重ねるパレスチナの現状などそれぞれ濃い内容。共通して訴えたのは表現の自由の死守といったところか。しかし、ここまでで既に1時間20分経過。その後予定された質疑応答を考えたら制限時間の瀬戸際に追い詰められたも同然の最後の発言者・増山麗奈はどう対応するか心配するところであったが、マキの合図が執拗に示される中、慌てず騒がず、2年半の桃色ゲリラの活動と「今」という時代をリアルに、また女として母として「性」にまつわる事柄も高齢者の前ではいささか刺激的な言葉を交えて自らの言葉で語りきったのはお見事!


怒号飛び交う会場

しかし、最後に彼女が今回の展覧会のポスターの古めかしさを指摘すると会場から作者の名と選定した事務局の人物の名を上げ「先生たちに対して失礼千万!」と怒りの言葉が浴びせられる。これは日本美術業界カースト制度最下層に対する恫喝以外の何ものでもない。その際壇上の先生方は呆然とした表情で沈黙していたが、彼らが訴えていた表現の自由はどこへ吹っ飛んでしまったのか?
取材者でもあるにもかかわらず、思わず「言論統制はやめろ!」と叫んでしまった私。
ああ恥ずかし、こんな人たち相手にしちゃって。
ここに露呈されたのは明治近代以来、日本の美術界を支配してきた権威主義的構造に拠りかかった卑しい姿でしかない。結局は日本の美術界においては右も左も同質なんですね。と絶望しかかったが、残った短い質疑応答の中で女性参加者から増山麗奈への共感の言葉が寄せられ安堵。このような女性たちにこの会を任せれば将来に一筋の光が見えてくるのだが、さてどうなるか。
 閉会後、ある老人が温和な笑みを浮かべ増山麗奈に会釈。聞けばポスターの絵を描いたご本人ではないか。
「私もあの絵は気に入ってなかったんですよ。よく言ってくれました」。


結び

次回は自分たちの都合ばかりを優先し、一般の人たちを排除したかのような平日の昼間じゃなくて、週末に開催してほしいですね。外部へ向けて広く発信していかなければ運動とは呼べないのはずだが。しかし、そんな発想はないか、この組織の運営責任者たちには。
残念だが、世の中右傾化が進むのはこの人たちにも責任の一旦はあるだろうね。
賛同人たちも表現者の筈なのに何故声上げないのかね。まか不思議。
一方、増山麗奈に率いられ桃色ゲリラデビューを飾った地元横浜の怖いもの知らずの女の子たちの中には「横浜トリエンナーレ2005」のサポーターもいたと風の噂。
だとしたら、「横浜トリエンナーレ2005」も捨てたもんじゃないぞ。立ち上がって発言し、単なるお飾りにはさせられなかったもんね。おまけに打ち上げまで立派にアート。
ジジイたちの集まった打ち上げでは増山麗奈が先生たちを冒涜したと騒ぐ輩がおったそうだが、いつでも相手するぞ、と桃色ゲリラ横浜支部隊員。
ただし真のアーティストに限定ということなのだが、
いるかそんなの?















●増山麗奈が関わるイラクの美術家「ハニ・デラ・アリ展」及び「LAN TO IRAQ展」
http://www.npopeaceon.org/lantoiraq/

●「ノーウォー美術家の集い横浜展」
11月8日(火)~13日(日)神奈川県民ホールギャラリー
http://www5c.biglobe.ne.jp/~kanazuch/tsudoi_index.htm

・「桃色ゲリラ主催 増山麗奈のHP」
http://www.renaart.com/

(記事/根岸屋メリ Photo/AQIRA TANAVE)


投稿者 AQIRA : November 10, 2005 11:13 PM

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comments(6)

桃色ゲリラはトリエンナーレに乱入しないのですか?

やはり、こんばんわ!

さすが桃ゲリ、革命集団ですねー

高橋さん
トリエンナーレ乱入はグッドアイデア!
是非仕掛けてみましょう。
内部にも同志がいるので可能でしょう。
第一川俣が大喜びとなる予感。
今度は楽隊付きで楽しくやりましょうか。

wattanさんmixiでも
お友達になってね。
21世紀型文化大革命にも
協力してください。
銃弾が飛んで来るわけじゃないのに
へタレばかりですこの国は。

そういえば高橋さんも
「ノーウォー美術家の集い」の
賛同人なのにこんなこと書かれて
大丈夫なんですかね。
今度会ったら刺さないでくださいね。

根岸屋さんの語る、「世の中が右傾化するのも、この人達の責任も・・・」
私も、その様に感じる事が多い。・・
BE-INや、ピースウォークなどでも、お堅い発言で、「あら?元気なおじいちゃん!」など、言われ、がっくり!の方や、「音楽が混ざったデモはデモじゃない!」・・「レインボーパレードですよ。難しくないの。青葉マークの方でも参加自由です。」・・世間を狭くしてはね!・・・・
平日の、あの時間帯では、参加できない人も多く、キャンペーン(広報)を考えてるのかな?
それともあまり多くなると、自分達の意味付けがなくなるからかな?・・・・・
しかし、長老達の今までの活動に関しては
リスペクトしたい。・・・企画運営を世代を超えて考える時期か!・・
桃色ゲリラの参加はこれからのピースムーブには
必要ですね!!いい事だ!!

長老たちの戦争体験と非戦の思いに対しては
もちろん私もリスペクトしております。
しかし、彼らをひな壇に待つ祭り上げ、「反戦のための権威」として利用することには反対します。
ポスターの絵を描いた片岡氏も同様、人がいいだけに利用されてしまったのですね。
これからは若い世代がリスペクトしながらも同じ地平に立って戦うことにならないと運動としてはダメになるでしょね。

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