「顔の見える現代アート@横浜トリエンナーレ」-桃色ゲリラ、横トリを行く!?
やってまいりました。港、横浜。会期半ば開催45日目を迎え、現在9万人もの入場者を記録した、横浜トリエンナーレ会場へ。30カ国、86名ものアーティストが参加する日本最大級の現代アートの祭典ってどんなものなんでしょう?妊娠8ヶ月目に突入した日本一巨腹な突撃レポーター、我らが桃色ゲリラ@増山麗奈が、気になった作品を数点紹介しながら、報告をさせていただきます!いざ現代アートの旅へ!
1)ソイプロジェクト(タイ)
まず会場で気になったのは、タイの作家達によるアートプロジェクト。3年前までバンコクにあった、何人ものアーティストを世に産み出したと言う伝説のバー「キグ・グロッサリー」を会場に再現! このバーではアジアンテイストの布団が敷かれたゆるーい雰囲気の中、お客さんがくつろいでいました。タイ人アーティスト、ピーさんが店員として働いてました。ピーさんは笑顔の明るいナイスガイ!
写真=神出鬼没に横浜某所で起動する謎のアートウイルスソフトウエア「妄想酒場・スナック紫乃」*1の“ママ”、コジマシノちゃんと、生業イラストレーターの“ホステス”Erotic Dragonさんと。こんな自由な空間から、アートが産まれるってことなのかな?
「スナック紫乃」は近日中に遠征先のバンコクにて密やかに起動するらしいとの裏情報もGET。ここ、横浜から、新たな国際アート交流が育まれてるらしーです。
![]()
2)ヘディ・ハリアント(インドネシア)
カラフルな牛を発見! これはインドネシアのヘディ・ハリアントさんの作品。良く見ると、この牛、粉ミルクなどの缶のかけらでできています。
![]()
![]()
牛の後ろには、赤ん坊の顔が転がってます! ちょっとサイコだけど・・・。
粉ミルク→牛→頭だけの子供・・・これは命を消費する経済社会に対する告発なのでしょーか。缶の接着などの細部の仕事が丁寧で好感が持てます。やっぱり製品としてしっかり作ってあるもの見ると安心します。どうも現代アートってコンセプチャルだけど、結局仕事が未完成な物が多いので。
3)堀尾貞治+現場芸術集団(日本)「空気-絵画100円均一!」
「100円、100円だよ! 」おっちゃんのいきのいい声が。どうやら見世物小屋のような怪しげな雰囲気の建物で、絵が売られているようです!
壁にある穴に
![]()
100円を入れると・・・
![]()
中から絵が!
私は「これでも絵画」を選んでみました。でてきたのは、檸檬の絵(なんと匂い付きでした)。このマシーン、中はどうなっているかと覗いてみたら・・・アーティストの堀尾貞治さん自らその場で絵を描いているではありませんか! 多い日には一日200人もの人が絵画を購入していくそう。集まった100円玉で、最後に「バランス彫刻」というオブジェをつくるらしいです。これは、権威主義なアート界に対する、堀尾さんの宣戦布告なのか? 堀尾さんは毎日会場に常駐しているそう。ご苦労様です!アートとは正に、肉体労働ですね。
![]()
帰りにZAIMという怪しげなビルで、トリエンナーレのサポーターズパーティーに参加してきました。100名近いボランティアスタッフの方達が集まっていました。現代アートって言うと、難解で、無機質で、かっこつけた感じがありましたが、こうやっていろんな人に支えられているんだなあと思うと、とても温かい気持ちになりました。
最後の最後、総合キュレーターの川俣正さん(美術家)にお会いして、お話を聞く事が出来ました。インテリジェンスのある、素敵な方でした。
「参加型のアーティストを集めた。アーティストとお客さんの距離を縮めたかった」と川俣さんは言います。
![]()
パーティーに集まる人たちの怪しげで楽しげな顔を見ても、川俣さんの狙いは成功したと言えます。ただ、お客さんとして展覧会を見に来る立場としては、ただ人が居るだけのお祭りではなく、そこでしか見れない作家の技を見せてほしい、という欲求があります。感動させてほしい、驚かしてほしい、見た事の無い物を見せてほしい。現代社会はお金のかけられたコマーシャルで満ちあふれていますし、私達はそれらに日々遭遇しています。クリスマスのイルミネーション、ブランドショップのキャンペーングッツ、ハリウッド映画、びっくりするような開発費をかけた最新技術に、日常的に出会うことができます。それに比べ、トリエンナーレはあまりに手作りで、チープだなあ、という印象は拭いきれません。
では、商業的社会において、現代アートの存在意義ってなんなのでしょうか。
アートにしか出来ない事が、何かあるのでしょうか。
「トリエンナーレの終わらせ方を考えなくてはいけない。」
川俣さんは言います。そして、今回集まった人たちの力を分散させずに3年後の第3回トリエンナーレに繋げていく為に、何かまた横浜で仕掛けるつもりのようです。
顔の見えないシステムに支配される現代において、アートが人々の救いになるとしたら、「人と人が繋がってそこから何かが生まれる」今回のトリエンナーレのような動きが正しいアートのあり方なのかもしれません。
ますます現代アートがわからなくなってきました。でも、わからなくてもいいや。とにかくここから何かが始まっている事は確かなようです。ますます目が離せないぞ、横浜!
(記事:画家・アートライター 増山麗奈/写真:(c)志葉玲)
増山麗奈HP
http://www.renaart.com/
投稿者 AQIRA : November 17, 2005 09:33 AM
TrackBack(1)
TrackBack URL for this entry
http://www.ycan.jp/blog_maintenance/mt-tb.cgi/354
ヨココムカップ2005 出場チーム 募集中!!
現代アートの祭典横浜トリエンナーレ2005に、突如登場した、 超巨大サッカーボードゲーム”アスレチッククラブ4号DX” 幅5.5メートル、長さ16メート...
comments(0)
コメントする
URLを本文中に張る場合は「http://」を除いた形でお願いいたします。(スパムコメント対策)
最近のコメント
もうひとつの横浜トリエンナーレ