天上のシェリー 西野 達展
エルメスの屋上を望む、
日没後は特に美しい
©Nacasa&Partners Inc
数寄屋橋の交差点からエルメスのビルの屋上を見上げると、青いシートで覆われた箱が見えます。そこが展覧会の会場です。エレベーターで8階まで上がり、非常階段を2階、さらに特設階段を2階上ると、やっと地上45メートルの入り口に到着します。
靴を脱いでなかに入ると、友人の家に遊びに行ったような感じがしました。ピンクのカーテン、オレンジのベッドガバーがティーンエイジャーの少女の部屋を思わせます。そこに白馬に乗った憧れの王子様が突然現れたのです。タイトルの「シェリー」はフランス語で、意味は最愛の人、いとしい人、ダーリンです。少女が王子様を想うのでしょうか。
座り込んでリラックスして見ている女性たちが「かわいい娘のためにパパが用意した部屋」などと話していました。「陰と陽の2極対立を感じるね」という男性もいました。やはり、なかに入って体験することが、西野作品のポイントです。
また、今回は会場までの道のりも作品空間として味わうことができます。ふだん目にすることができない屋上からの景色も素敵です。是非、東京タワーを見つけてください。
西野達氏は、ビルの屋上にもともと建っていた騎馬像をまったく動かすことなく、その周りに壁を立てることにより室内に取り入れて作品にしました。今回はビルの増床工事のため、フォーラムと呼ばれるギャラリースペースが使えないので、メゾンエルメスでは初の野外展示を試み、西野さんと相談を重ねてきたそうです。
この騎馬像「花火師」のモチーフは、1987年エルメス創業150周年を記念して、セーヌ河で行われた打ち上げ花火の際に使われたもので、その後、この像はエルメスのシンボルとして、花火の代わりにスカーフを掲げて、パリ本店、銀座店のほか全3店に設置されています。
西野氏は1997年からヨーロッパを中心に活躍し、公共にあるものを違った視点から見せる独自のインスタレーションを発表してきました。日本では、2002年水戸、2005年横浜についで3回目の展覧会になります。昨年の「横浜トリエンナーレ2005」では中華街に宿泊ができる作品「ヴィラ 會芳亭」をつくり、人気を集めました。
●西野達/Tatzu Nishi
別名 西野竜郎、西野達郎/Tazro Niscino Bashi Tatsurou
1960年愛知県生まれ、ドイツ・ケルン在住。
テーマのひとつである「交換プロジェクト」の一環として、
名前の変更をしています。
「西野達」はこの展覧会から使用する2006年バージョンです。
●横浜トリエンナーレ2005「ヴィラ 會芳亭」http://www.kaihoutei.com/
●YCAN September 21.2005
インタビュー「作家・西野達郎さんを製作現場にたずねて」
http://www.ycan.jp/archives/cat17/index.html
■「天上のシェリー/西野達」展■
6月2日(金)~8月31日(木)
11:00~19:00(入場は18:30まで) 入場無料
メゾンエルメス8階フォーラム(東京都中央区銀座5-4-1)
地下鉄「銀座駅」B7出口
会期中無休(但し、6月21日、7月5日、19日、8月16日を除く)
![]()
ドアを開けて
入り口からお入りください
©Nacasa&Partners Inc
投稿者 sorbet : June 13, 2006 10:32 PM
TrackBack(0)
TrackBack URL for this entry
http://www.ycan.jp/blog_maintenance/mt-tb.cgi/613
comments(0)
コメントする
URLを本文中に張る場合は「http://」を除いた形でお願いいたします。(スパムコメント対策)
最近のコメント
もうひとつの横浜トリエンナーレ